財形貯蓄とは、企業が従業員の給与から一定額を天引きして貯蓄する制度であり、上手に活用することで確実な資産形成を行なえる制度でもある。この制度は従業員にとっては給与天引きの形で行われるため、半ば自動的に資産形成ができるようになる。
利用する財形貯蓄の種類によっては、税制優遇を受けられるなどの多数のメリットがあるが、マイホーム購入を考えている人はぜひ活用したいメリットがある。
それは財形住宅融資制度である。この制度は、財形貯蓄のいずれかに加入していれば利用可能であり、長期的に低金利で提供される住宅ローンだ。金利は、マイホーム購入によく使われるフラット35と比べても低い傾向にある。ただし、この財形住宅融資は、完全固定型金利ではないので、金利上昇リスクがあることには留意が必要である。さらに、他の住宅ローンであれば手数料や保証料などがかかりますが、財形住宅融資は手数料などがかからないメリットもある。
財形住宅融資を受けるには、いくつか条件を満たす必要がある。まず先にも述べたが、財形貯蓄を活用していることが条件の一つにある。そのため財形住宅融資を利用するには、財形貯蓄制度を導入している企業に勤務していなければならない。また財形貯蓄の残高が50万円以上あることも条件となっている。さらに借入申込日の時点で70歳未満であることが必要だ。
財形貯蓄制度は将来の大きな支出に備えるという点で、優れた貯蓄制度である。何よりマイホーム購入などを考えている人にとっては、さらなるメリットを提供してくれるため、勤務している会社が財形貯蓄制度を導入しているならばぜひ活用するのと良いだろう。